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ー 歯磨きについて ー

正しい歯磨きはどのようにすればいいか？
皆さん気になることだと思います。

テレビなどのメディアで紹介されることが多いのは「バス法」かと思います。
バス法とは、歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先を45度の角度で当てて、軽い力で細かく横に振動させるという方法です。
聞いたことのある方も多いかと思います。
このバス法、とても優れており、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間の汚れが良く取れ、歯ぐきのマッサージ効果も高く、歯ぐきの炎症を抑えられる方法ではあるのですが、実はなかなか難しく、正確に行うにはかなりのトレーニングが必要です。

それだけならいいのですが、やり方を間違えると逆に歯や歯ぐきにダメージを与えかねない、ある意味では諸刃の剣ともいえる方法なのです。
例えば力を入れすぎたり、大きく動かすなどの我流に移行してしまうと、歯と歯の隙間の汚れが取れないばかりか、歯を削ってしまったり、歯ぐきを傷つけて下げてしまう可能性もあります。
歯の根元がえぐれていたり、歯ぐきが下がって歯の根が露出してきたりする恐れがあります。

また、一番後方の奥歯のさらに奥側や、歯並びが乱れている歯、1本だけ孤立した歯などは、バス法では毛先が歯や歯ぐきに当たりにくい部分が出てしまいます。

それに、お子さんや、20歳以下の歯周病のリスクが低いが虫歯のリスクが高い年代にはまた違った方法が適しています（下にお子さんの磨き方を説明しています）。

繰り返しますが、バス法は正しく行えば非常に優れた方法です。
しかし、我々歯科医師のような四六時中歯の事を考えている人ならともかく、たいていの方はご自分の歯と歯ぐきの形態を細かく把握して、歯と歯ぐきの隙間に45度の角度で当てて軽い力で細かく横に振動させるといった方法は難しすぎると感じています。

それでは、どのような磨き方がよいのか？

・・・ここまで書いておいてこのようなことをいうのも恐縮ですが、人それぞれ適した磨き方は違うので、この場でこれが良いと断言することはできません。
歯並びや親知らずの有無、抜けた歯の有無、虫歯や歯周病の程度、歯ぐきの腫れの有無、被せ物の有無、年齢等々、色々な要素によって適した方法は変わってきます。
また、形や硬さの違う歯ブラシやフロス、歯間ブラシを併用する場合もあります。

・・・そんな結論ではあんまりなので、比較的万人に行いやすい方法を紹介します。
奥歯では、歯の根元付近に、45度ではなく90度の角度で歯ブラシを当てて、軽い力で細かく横に振動させます。
前歯では、奥歯と同様の方法でもいいのですが、やりにくければ縦磨きでもいいと思います。これも軽い力です。

ただし、お使いの歯ブラシによっては奥歯でも縦磨きが適している場合もありますので、やはりこれがいいとこの場で断言するのは難しいです。

ですので、歯磨きに不安のある方はぜひ一度、お使いの歯ブラシを持って当院にいらしてください。
あなたに合った歯磨きの仕方をアドバイスいたします。